刑事弁護を弁護士に依頼するメリット

刑事事件に巻き込まれたとき、適切な対応や防御を行うためには、早期に弁護士に依頼することが重要です。弁護士に刑事弁護を依頼することには、多くのメリットがあり、被疑者やその家族にとって、心強い支えとなります。

以下では、刑事事件で弁護士を依頼するメリットについて詳しくご説明します。

このページの目次

1. 早期の相談と迅速な対応

刑事事件は、時間との勝負であることが多く、早期の対応が重要です。

逮捕や勾留の場面では特に、迅速な判断と対応が求められます。弁護士に依頼することで、まず、被疑者やその家族からの相談を受けた上で、早急に警察署や拘置所に赴き、面会を行い、現状把握と今後の流れについて説明します。

弁護士によるアドバイスがあれば、慌てずに対処することができ、今後の方針も早い段階で定めることが可能です。

逮捕や勾留は言うまでもなく重大な人権侵害であり、依頼者の方は当然、何としても避けたい、少しでも早く外に出たいと思います。

弁護士は、裁判所に対して勾留請求却下、勾留の取消、起訴後には保釈を申し立てることができ、これにより被疑者の早期釈放ができる場合があります。

こうした活動によって、弁護士は被疑者が不当に長期間拘束されるのを防ぐ活動を行います。

取調べで話してサインしてしまったことは、基本的に取り返しがつきません。

記憶の通り話したつもりでも、それが後から記憶違いであることが判明した場合には、嘘をついたということになってしまう恐れがあります。

また、不必要なことを話して罪が重くなってしまう場合もあります。従って、原則は黙秘（何も話さない）です。話すのは、弁護士が来てからでも遅くありません。

弁護士に依頼すれば、取調べに対する具体的なアドバイスを受けられるため、不必要な供述を避けることができ、一方で伝えたいことは適切に伝えられるようになります。

刑事事件の結果を左右するのは証拠です。

弁護士は、依頼者に有利な証拠を収集したり、検察官が提出している証拠の信用性を検討したりして、依頼者の権利を守るための弁護活動を行います。

例えば、防犯カメラの映像、アリバイの証言、事件当日の状況証拠など、事件に関する重要な情報を収集・分析することで、真実を明らかにし、被疑者の主張をより具体的に裏付けることができます。

これにより、裁判でよりよい結果を得られる場合があります。

事件の内容によっては、被害者や関係者との示談が解決への大きな要素となる場合があります。

被害者の方はそもそも被疑者の方と話したくないと思っている場合が多く、弁護士が代理人として間に入ることで、示談交渉が成立する場合がほとんどです。

示談が成立した場合、裁判においても量刑が軽減される可能性が高まり、依頼者にとってもメリットとなります。

刑事事件では、検察が起訴・不起訴を決定する重要な場面があります。

弁護士は、この判断に影響を与えるため、被疑者にとって有利な情報を検察に伝え、有利な証拠を収集し、検察官に必要に応じて共有する働きをします。

たとえば、被疑者の反省の態度や再発防止策、示談の成立状況、などを報告し、不起訴処分の可能性を高めるための活動を行います。特に初犯や軽微な事件の場合、不起訴となればその後の生活や社会的信用を保つことができ、被疑者やその家族にとっても大きなメリットとなります。

残念ながら起訴されて裁判になった場合、弁護士は法廷で被疑者の権利を守るため、法律知識と経験を駆使して弁護活動を行います。

具体的には、証人尋問、証拠提出、弁論での法律意見の主張などを行い、被疑者が不当な刑罰を課されないよう努めます。

弁護士は、起訴された事実を認める事案であれば量刑を少しでも軽減するための弁護、無罪を主張する事案であればそのための証拠収集、証拠の弾劾、証人の反対尋問等、あらゆる面で依頼者をサポートします。

専門知識を持つ弁護士が行う弁護活動により、よりよい裁判の結果が得られることが期待できます。

刑事事件では、被疑者だけでなく家族も大きな不安や苦しみを抱えます。

弁護士は、家族へのサポートを行い、事件の進展状況や今後の見通しについて丁寧に説明することで、家族が安心できるよう努めます。

また、事件解決後も、再犯防止や社会復帰の支援など、必要に応じてアフターケアを行うことで、被疑者が再び安定した生活を送れるようサポートします。

刑事弁護において弁護士を依頼することには、上記のような多くのメリットがあります。

専門的な知識と経験を持つ弁護士のサポートによって、被疑者やその家族は安心して事件に向き合うことができ、最善の結果を目指すための強力な味方を得ることができます。

刑事事件に巻き込まれた際には、早期に弁護士に相談し、迅速かつ的確な対応をすることが、事件の良い解決につながります。