逮捕後の初動対応の重要性と弁護士のサポート

逮捕された直後は、あまりにも突然の出来事であるため、依頼者本人やそのご家族は不安と混乱に包まれる場合が多いです。

しかし、逮捕後の初動対応が迅速かつ適切であることが、その後の手続きや結果に大きな影響を与えるため、早期に弁護士のサポートを受けることが重要です。

以下では、逮捕後の初動対応の重要性と弁護士によるサポートについて詳しくご説明します。

このページの目次

1. 初動対応が今後の流れを決定づける

逮捕後、初めての取調べや勾留の判断が数日以内に行われるため、初動対応のスピードと適切さが、その後の手続きの流れを左右します。

特に、逮捕後48時間以内に警察は検察に送致し、その後24時間以内に検察が勾留を請求するかどうかが決定されます。

この短期間で依頼者の権利を守り、今後の対策を考えるためには、迅速に弁護士に依頼し、サポートを受けることが欠かせません。

弁護士が迅速に対応することで、不当な勾留や不利な供述のリスクを軽減し、依頼者が適切に対処できるようになります。たとえば、証拠が不十分である場合、弁護士が勾留請求の却下を求める働きかけを行うことで、早期に釈放される可能性も生まれます。

2. 取調べに対する適切なアドバイスと支援

逮捕後すぐに始まる警察の取調べでは、依頼者がどのように対応するかが非常に重要です。

取調べは精神的な負担が大きく、適切に対応しないと不利な供述をしてしまったり、誤解を招く発言をしてしまうリスクがあります。しかし、弁護士が事前にアドバイスを行うことで、取調べに対する心構えや、供述内容の注意点を理解し、冷静に対応することが可能になります。

特に、冤罪の可能性がある場合や、誤って罪を認めてしまうリスクがある場合は、弁護士のアドバイスが重要です。弁護士は、依頼者の利益を守るために、必要に応じて取調べへの立会いも行い、プレッシャーの中でも正確な主張ができるよう支援します。

3. 勾留回避と早期釈放に向けた対応

逮捕された後、身柄を解放してもらうためには、勾留の回避が必要です。弁護士は、勾留が不必要である場合に「勾留請求の却下」や「勾留の取消」を求める活動を行います。

裁判所に対して、依頼者が社会生活を続けられるように、勾留の必要性がないことや、依頼者が逃亡や証拠隠滅のリスクがないことを説明し、早期釈放に向けた準備を進めます。

また、もし勾留されたまま起訴されてしまった場合、弁護士は引き続き依頼者が早く社会生活に戻れるよう、保釈の申請を行うこともあります。早期の保釈によって、日常生活や仕事への影響を最小限に抑えることができ、依頼者やそのご家族にとっての負担も軽減されます。

4. 依頼者の権利を守るための活動

逮捕後の初動対応においては、依頼者の権利をしっかりと守ることが重要です。弁護士は、警察や検察の取調べにおいて依頼者が不当な扱いを受けないよう監視し、万が一、権利が侵害されるような状況が発生した場合には、証拠化し、抗議文を送付するなど、適切に対応します。また、弁護士は依頼者の黙秘権や弁護人選任権を守り、不当な自白や供述を強要されることがないよう捜査機関を牽制します。

弁護士は依頼者やその家族と頻繁に連絡を取り、事件の進展状況や今後の手続きについてわかりやすく説明します。これにより、依頼者も家族も安心して状況に向き合うことができ、不安や混乱を軽減することができます。

5. 証拠収集と弁護方針の早期構築

初動対応の段階で、弁護士が証拠収集や弁護方針の構築を始めることも非常に重要です。

逮捕直後はまだ事実関係が曖昧な場合も多く、警察や検察側の主張だけで状況が進んでしまう可能性があります。弁護士は依頼者に有利な証拠を迅速に集め、事実関係を正確に把握し、弁護方針を固めます。例えば、防犯カメラ映像や目撃証言の確認など、依頼者に有利な証拠を見逃さずに集め、事実に基づいた主張を行うことができるようサポートします。

この早期の証拠収集活動によって、無実の証明や量刑の軽減を目指した弁護方針が効果的に進められるようになります。